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 法的思考を身につけて、絶対合格、行政書士! 

 メルマガ36号と前回のブログ記事で説明してきた時効学説のまとめとして、平成19年度試験問題28を確認してみましょう。

(以下、平成19年度行政書士試験問題28より引用)

 時効制度の存在理由については、次のような考え方の対立がある。


A説「時効とは、取得時効が成立した場合には無権利者であった者に権利を取得させ、消滅時効が成立した場合には真の権利者の権利を消滅させる制度である。」

B説「時効とは、真に権利を有する者または真に義務を負わない者が、長期間の経過によってそのことを証明できないことにより不利益を被ることのないよう救済するための制度である。」

  時効の援用(民法145条)に関する次の説明のうち、最も妥当なものはどれか。

1 時効の援用は、時効の効果が道徳に反する面があるため、それによる利益を受けるかどうかを当事者の良心にゆだねたものであるとの説明は、A説と矛盾する。

2 時効の援用は、民事訴訟法上の弁論主義から求められるものであるとの説明は、B説と矛盾する。

3 時効の援用は、はじめに遡って権利の得喪の効果を生じさせるものであるとの説明は、A説と矛盾する。

4 時効の援用は、権利関係を証明するための法定証拠を提出する行為であるとの説明は、B説と矛盾しない。

5 時効の援用は、法定の停止条件であるとの説明は、A説と矛盾する。

(引用終わり)

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 メルマガ36号や昨日のブログ記事で確認いたしました、訴訟法説は、

「民法上の時効制度は、要件効果を定めた実体法上の権利得喪原因ではなく、立証が困難な事象の救済を認める訴訟法上の法定証拠(債権証書や証言に優越する証拠価値を与えるもの)に関する規定であるとする説」

とするものだったわけですが、これは、上記問題28のB説に他なりません。

 とすると、A説は、「訴訟法説」以外、すなわち、「実体法説」(不確定効果説(停止条件説・解除条件説等)・確定効果説等の総称)であると推測することができると思います。

 実体法説は、「時効を実体法上の権利得喪原因である」とし、「消滅時効により債権者の債権は消滅し、取得時効により、無権利者が所有権を取得する。」と考えます。

(「民法機彳眦諜著 東京大学出版 1995年 p263以下参照) 

 上記説明は、問題文A説の説明とほぼ同様のものであり、よって、A説は「実体法説」を意味していると考えてよいということになります。

 A説が「実体法説」」(不確定効果説(停止条件説・解除条件説等)・確定効果説等の総称)、

B説が「訴訟法説」であるということがわかったところで、各選択肢を検討していきたいと思います。

〔選択肢1.〕

 選択肢1.のような見方により、(時効の援用は利益を受けるかどうかを当事者の良心にゆだねたものである)時効規定(民法145条)をとらえる場合、145条を「良心規定」と呼びます。

 「実体法説」中の「不確定効果説」(停止条件説・解除条件説)は、援用又は放棄によって権利変動が確定的になるとします。

 これは、時効の完成により有無を言わさず、自動的に権利得喪を生じさせる(と考えるのは確定効果説)のではなく、

「借りた金を返さない等はやはりよくない、だから私は、時効が完成していても、時効の利益は受けたくない。」という良心的な人がいた場合に、

法は利益の押付けはしない、という趣旨のものであると考えることができます。

 つまり、不確定効果説は、時効の援用規定を良心規定と見ているわけです。

 不確定効果説はA説に包含されるものですから、A説と選択肢1.は矛盾しないということになります。

(ということは、A説と矛盾するとする選択肢1.は妥当ではないということになります。)

 対して、「実体法説」中の確定効果説(攻撃防御方法説)
と、「訴訟法説」は、

判決の基礎となる事実の確定に関する資料は当事者が提出しない限り、裁判所は取り上げないとする「弁論主義」から求められるものであると考えられ、

良心規定とは別角度から145条をとらえているということになります。

〔選択肢2.〕

 選択肢1.の解説で確認しましたように、「実体法説」(A説)中の「確定効果説」と「訴訟法説」(B説)は、弁論主義から求められるものであると考えられています。

 ということは、時効の援用が民事訴訟法上の弁論主義から求められるものであるとの説明はB説とは矛盾しないことになるので、

B説と矛盾するとする選択肢2.は妥当ではないということになります。

〔選択肢3.〕

 民法144条は、「時効の効力は、その起算日にさかのぼる。」と規定しています。

 A説中の不確定効果説(停止条件説)では、契約の効力が取消権の行使により、最初に遡り消滅するように、援用により時効の効力が発生する等と考えたりします。

 この考え方は、選択肢3.の「はじめに遡って権利の得喪の効果を生じさせるものである」との説明とは矛盾しないため、A説と矛盾するとする選択肢3.は妥当ではないということになります。

〔選択肢4.〕

 「時効の援用は、権利関係を証明するための法定証拠を提出する行為である」との説明は、まさしく、「訴訟法説」(B説)を説明しているものであり、B説とは矛盾しないため、選択肢4.は妥当であり、よってこれが本問の正解となります。

〔選択肢5.〕

「時効の援用は、法定停止条件である」との説明は、A説中の不確定効果説(停止条件説)を意味し、ゆえに選択肢5.はA説と矛盾しません。よって、A説と矛盾するとする選択肢5.は妥当ではないことになります。

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