(前回からの続きです) 

 借用書や契約書、領収書等を「直接証拠」といいますが、これがないような場合が、行政書士の内容証明作成等の権利義務事実証明関連業務でも、許認可業務の場合でも非常に困ることになります。


(例えば、建設業の許可を取るための要件事実として、「申請者が5年以上の経営経験を有すること」というものがあるのですが、申請者が個人経営者だったため、その証明を直接証拠により行うことができないという場合等がこれにあたります。)


  そして、直接証拠がない場合こそが、実務を行う行政書士の最大の悩み所でもあり、逆に腕の見せ所でもあります。

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  こういう場合は、要件事実を推認させる力を有している事実、つまり、「間接事実」を立証することにより、要件事実を証明するということになります。


  間接事実については、何が間接事実となり、その間接事実がどのような理由にて要件事実を推認させるのかというところにポイントがあります。


 そして、その判断も通常は「経験則による」という形になります。


  つまり、「Aがあれば、Bがあることが普通である」ということが経験則でわかっていれば、Aという事実がBの間接事実になるということになるわけです。

A=間接事実


 よって、Bを直接証明する直接証拠(借用書等)がない場合は、Aという事実(間接事実)がないかどうかを探索すればよいということになります。

例えば、前回の事例の

「Yは、全然知らない人だったけど、信用できる保証人を付けさせた上で借用証書を差し入れさせて貸したんだよ。」と行政書士Aの依頼者Xが証言した、


というパターンの場合に証言を裏付ける直接証拠である、借用書がない(Xがなくしたとか言っているような場合)場合で考えると、


a「XがYに金を貸したという日の直前までYは無一文であったこと。」


b「aの翌日には、Yは「XがYに貸したとされる金額」と同額の金銭を持っていたこと」

c「bの日時にXYが面談していること」

d「Xがbの日時にYと会う直前にXの口座からbの金額と同額の金額を引き出ししていること」

等が、

間接事実となり、XY間の金銭消費貸借契約の成立に関する要件事実を推認させる力を有している事実となります。


 もし、例えば、上記cを直接証明する事実(cに関する証拠)がない場合は、

 孱戮「Xに会いに行って、それからデートの待ち合わせ場所に行くから。」とデート当日の朝に恋人に携帯電話で告げ、

■戮亮宅からXの所在場所を経由してデート待ち合わせ時間に矛盾なく到着できる時間に待ち合わせ場所に到着後、

「Xに会った」とYが恋人に告げた」という事実があれば、

これらが、cを推認させる「再間接事実」となります。

 よって、間接事実を立証する証拠がない場合は、これら再間接事実を立証する証拠を探せばよいということになります。


(ただし、これらの「間接事実」「再間接事実」があったとしても、例えば、

「bの日時にYは競馬に勝ち、直ちに多額の賞金を受領した」という事実(これを反対間接事実という)があると、

XY間の金銭消費貸借契約成立の要件事実を推認させる力を妨害されてしまうということになってしまいますが。)


 なお、どの程度証明すればいいのかについて、判例では(最判昭50.10.24)、

「通常人が擬を差し挟まない程度に真実性の確信を持ち得るものであることを必要とし、かつそれで足りる」としています。(この考えを高度の蓋然性説といいます。)

(参考文献)

ケースブック要件事実・事実認定

要件事実・事実認定入門―裁判官の判断の仕方を考える

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