大阪:佐々木行政書士・マンション管理士事務所ブログ

法務・会計・心理学の1級資格を有する、ビジネス・暮らしの総合アドバイザー

2008年05月

大阪・寝屋川の行政書士・マンション管理士・FPです。東京商工会議所主催ビジネス実務法務検定試験(R)1級・日商簿記1級・日心連心理学検定(R)特1級の3つの1級資格を保持する、おそらく日本で唯一のトリプル1級ホルダーの行政書士だと思います。多角的な視点から思考することができる総合的なサポーターを目指しています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

お問い合わせは、E-MAIL  fwkt0473@mb.infoweb.ne.jp  まで

行政書士・マンション管理士・1級建設業経理事務士 佐々木 賢 一

(商工会議所認定 ビジネス法務エグゼクティブ(R)・日心連心理学検定(R)特1級認定者(第16号)・日商簿記検定1級認定者・FP)

大阪府行政書士会所属(会員番号4055)・大阪府行政書士会枚方支部所属

Website: http://sasakioffice.la.coocan.jp/

反復する、理解していても反復する。

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 住吉の長屋               

 左の建物はご存知でしょうか?

 建築学を学ぶ生徒・学生の方や、建築に関連するお仕事をされている皆さんなら、このファザード(建物の正面外観)を見れば、

誰が設計したということだけではなくて、瞬時にその平面図さえも頭に浮かんでくることことでしょう。

 紙模型をサラサラと作ることもできるものだと思います。

 それぐらい有名な建築物です。

 この建物は、日本が誇る世界的建築家安藤忠雄さんが設計し、高い評価を受けて、世に出るキッカケとなった「住吉の長屋」です(筆者撮影)。

 日本で最も有名な住宅建築物といってもよいことでしょう。

 写真からはわかりにくいかもしれないのですが、計算しつくされ配置されたセパ穴跡(コンクリート型枠を固定するためのセパレーターの穴の跡)が目を引く、コンクリート打ちっぱなしのファザードは、非常に美しいものです。

 先に述べたように、建築学の勉強をされた方なら、何も見ないで、「住吉の長屋」の平面図や立面図、紙模型等を、スラスラと書いたり、手際よく作ることができるものと思います。

 建築学の勉強をされていたときに、何度も当該図面を、トレース(模写)されているはずだからです。

(「住吉の長屋」は学習・研究素材としてポピュラーであり、建築学徒のほとんどは、これを研究したことがあるはずですので。)

 このように今や、建築学にかかわる世界の人達から、研究対象となっている安藤忠雄さんですが、

安藤さんご自身は修行時代に、近代建築三大巨匠の一人、ル・コルビュジェを徹底的に研究し、コルビュジェ設計の建築物のトレースを何度も何度もやったそうです。

 建築学の重要な要素として、上記のような意匠学以外に、建物が安全に建っているか否かを検証する、構造力学や構造計算、構造設計という分野があります。

 これらは、三角関数等の数学やニュートン力学等を駆使する学問なのですが、

これをマスターするためには、独特な計算や作図を繰り返し練習する必要があります。

 本を一度だけ読んで運良く理解できた(一度本を読んだぐらいで理解できるという方は非常に稀だとは思いますが・・。)としても、

計算や作図をしなければ決してマスターできるものではありません。

 反復しなければ自分のものにすることはできないわけです。

 建築学と同じように行政書士実務に深くかかわる会計学や簿記も同様です。

 会計帳簿作成実習や財務諸表作成実習を自分の手を動かして、ペンを走らせ行うことなく、会計や簿記をマスターすることは不可能です。

 こちらも、仮に関連する本を読んで、運良く一度で内容が理解できたとしても、いざ作図や作表をしてみると何もできないことでしょう。

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 このように反復練習することが当該分野をマスターするために必須とされるものが多くあります。

 そのような分野の学問や技術は、自分のものにするためには、何度も何度も繰り返し反復するしかないわけです。

 その代わり、繰り返し繰り返し練習し、計算や作図を一度自分の手に馴染ませれば、二度と忘れることがないというのも当該分野の特徴です。

 上で、当該分野と書きましたが、本当はどの分野においても、それを自分のものにするためには、反復練習が必要で、行政書士試験範囲の科目においても実は同様です。

 例えば、憲法理論や民法理論もそうです。

 これらは、幸か不幸か、複雑な建物の図面や、構造力学・構造計算、財務諸表作成技法や原価計算等に比べると、理解しやすいものだと思います。

 法理論は、難解な数学的計算式を理解し、手を動かして書かなければならないような技術、自然科学理論が必要とされず、

少々わかりにくい文章で説明される場合は多くても、精読すれば、一度で理解できるような理論が多いものと思います。

 なので、「理解した。マスターした。もう大丈夫。」と思い込んでしまちがいになるわけです。

 法律条文などは、短文ですので、これも一度読めば、だいたいの内容はわかります。

 ですので、一度読んで「一応はわかった。もう大丈夫。」となってしまちがいになります。

 そして、もう二度と同じところを反復して読もうとしない方が多いのではないかと思います。

 ですが、人間は忘れる生き物で、憶えたものも反復しないかぎりは忘れるようになっていますから、何もしないでいると、ニ・三日すれば、すっかり記憶から抜け落ちています。

 しかし、本人は、「あの項目は理解しているから忘れていないはずだ。あの理論は完璧にわかったから、忘れていないはずだ。」と思い込んでいますから、

反復しようとせずに、そのまま先に進むわけです。

 他の項目も同様の道筋を辿り、結局いざ問題を解く段階になって、何もマスターできていないことに気付き、愕然とし、

「何をどうすれば、法律をマスターできるのかわからない。」という状態に落ち込んでしまうわけです。

 こういう状態を避けるためには、ある理論や条文を理解したとしても、「覚えた。大丈夫だ!」と思い込み、そのままにしないで、

できれば1日後に再び確認する、昨日覚えた理論や条文を移動中の電車等にて、手帳や携帯電話のメモ機能を使って、概要を書いてみる、

頭の中で思い浮かべてみるというトレーニングをするしかありません。

 建築学徒が、安藤忠雄さんやコルビュジェの名作を何も見ずに、スラスラとトレースできるように、

会計人がスラスラと仕訳をし、財務諸表を作成するように、

空で理論や条文が言えるぐらいにならないと、本当に法理論や条文をマスターしたことにはならないわけです。

 このような反復練習を怠った場合、「理解しているはずなのに、問題が解けない。」というような一見、不思議な状態に陥り、悩まなければならないことになります。

 法理論は筋道が非常に通っているので、それでもまだ、一度憶えたら、記憶から消えにくいものだと思います。

しかしだからといって、反復せずにほっておくといずれ記憶から消えていくことになります。

 条文は、もともと抽象的でわかりにくいものが多く(ゆえに、法解釈という作業が必要になってくるわけですが・・。)、

これを憶えるためには、何かに無理矢理関連付けるか、機械的な暗記作業が必要になってくるわけですが、

機械的暗記作業を行う場合は、なおさら繰り返し反復しなければ絶対に記憶には残りません。

 法律資格試験受験界には、建築学分野や会計学分野の資格受験界と違って、「反復練習する。」という概念に乏しいような気がします。

 「本を読めばそれでいい。反復は、試験直前期に解いて、間違った問題を見直す際にすればいい。」という風潮がまかり通っているような感じを受けます。

 講義や、基本書やテキストで理解した法理論や条文こそを、その翌日中に徹底反復練習する、これこそが、本当の合格への近道ではないかと思います。

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学習計画

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福岡銀行正面

 

 左の建物は、世界的建築家の黒川紀章さんが設計した福岡銀行本店建物です。

 先週末、福岡に滞在していたときに撮影したものです。

 豪快すぎるピロティ

(地上面の一部ないし全部を建物で埋めないで、空間とする建築手法:近代建築三大巨匠の一人、ル・コルビュジェ等による近代建築5原則の中にピロティが含まれ(他の原則は、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、自由な立面)、それによって、ピロティは、ポピュラーな建築手法となっていきました。近代建築5原則に忠実なコルビュジェの名作はサヴォア邸。)

が非常に目を引く名建築です。

 実務家行政書士は、以前にも申しましたように、多かれ少なかれ建築学の素養がある人がたくさんいます。

(他に、実務家行政書士には、会計学的素養がある方、語学が得意な方、

物理、化学、生物、薬学や医学等に詳しい方等、業務に関連し、様々な専門知識を持つ方がゴロゴロおられ、

驚かされると同時に、単に法律に詳しいだけでなく、上記のような業務関連知識を持ち合わせた人が多いので、

実務家行政書士と交流すると話題に事欠かず、楽しいです。)

 建築学的素養等が業務上、例えば風俗営業関連業務、農地転用業務、開発許可業務、マンション管理業務等で必要とされるからです。

 また、建築学的素養があれば、行政書士のメジャー・クライアントである建設業者の方々とのコミュニケーションもスムーズに進みます。

(逆に鉄筋コンクリート造(Reinforced-Concrete;RC)の建物がどのようにして建つのかも知らないようでは、クライアントから、失笑を買うのみならず、相手にされない可能性もあります・・。)

 そのため、建築士・建築施工管理技士・マンション管理士・管理業務主任者・福祉住環境コーディネーター・インテリアコーディネーター等の建築系ライセンスを併せ持つ行政書士も驚くほど多くいます(筆者ももちろん、そのようなライセンスを所有しています。)。

 CAD研修や測量研修等も行政書士会等で行われており、安価で受講することができますので、測量機器やCADを操り、図面をサラサラ引ける行政書士も多数います。

 また、建築知識を持つことにより、行政書士業務に役立つばかりでなく、旅先で名建築を見る楽しみも味わえることになります。

 名建築は、芸術でもあるので、建築知識があれば、街が美術館のように感じられるからです。

 行政書士業務は、法律知識だけでなく、業務関連の周辺知識があると非常に有利になるので、

開業者は、業務の合間を縫って、会計学や建築学、語学、薬学、生物学等の中から、

自分のバックグランドに合っていて、ものにできそうな分野を選んで習得します。

(会計学は、建設業関連業務や記帳会計等の会計業務に必要で、語学は入管関連、薬学は薬事法関連、生物学等は種苗法関連業務に役立つ知識となります。)

 どれを選べばいいかよくわからないという場合、街を美術館に変える楽しみもある、建築学を選択してみるとよいかもしれません。 

 もちろん、建築知識を持つことは、仕事の上でも大きな財産となります。

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 ところで、このような名建築に限らず、どのような建物であっても普通、設計事務所等による、

1.意匠設計(デザイン等の設計:有名建築家と呼ばれる人達は通常設計の中でも、この部分を担当します。)

2.構造設計(構造力学に基づく構造計算等によって、建物の安全性を検証しながら、柱や梁等の材料・材質、大きさ、断面の形、鉄筋の数等を決めていく設計。)

3.設備設計(電気・空調・給排水等の設備に関する設計。)

を経て、

これらに関する図面をもとに、施工会社(建設会社)が、実際に、基礎を作り、鉄筋を組み、型枠を作り、

コンクリートを打ったり、

(実際には、型枠に流し込むのですが、昔は液状ではなく、半固まり状態のコンクリートを積んで文字通り、叩いて打ち込んでいたそうです。

その名残で、型枠にコンクリートを流し込むことを、「コンクリートを打つ。」と表現したりしています(他説あり・・。)。)、

内外装を仕上げたりして、完成に近づけていきます。

 もちろん、最初の設計がいい加減だと、設計どおりに施工しても、実際に使用してみると非常に使いにくい建物となったり、安全性に欠ける建物となります。

 受験勉強もこれに似ているような気がします。

 つまり、学習計画(これが、「合格」という完成品を制作する上で必要となる「設計図」です。)がいいかげんだと、

その計画どおりにやったとしても、当然ながら出来上がるものも、よろしくないものが出来上がってしまうということになります。

 また、学習計画という設計図がしっかりしたものであっても、その実行(建物の場合だと施工)がいいかげんであれば、同様よろしくないものができてしまうということになります。

 どうすれば合格できるのかを事前によく調べ、つまり的確な戦略を練って、当該戦略に基づき、計画を立て、それを忠実に実行すれば、建築物と同様、よいもの(つまり「合格」)ができるということになります。

PS:今日は姉妹ブログでも建築ネタ(こちらでは安藤忠雄さんを取り上げています。)を書いています。

 建築ネタファンの方、

宜しければご覧ください。。<(_ _)>

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民法正誤問題(債権者取消権)

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 さて、メルマガ41号では、民法(学説推論問題:債権者取消権)をとりあげました。

 メルマガ41号を読み終わった方は、合わせて以下の問題を解いてみると、知識の定着を図れるものと思います。

 (民法例題)

 債権者取消権に関する次の記述は、判例に照らして妥当か否か。

問題1.

(平成11年国家公務員2種試験民法科目より以下引用)

 債権者取消権は、債務者の詐害行為を取消すものであるから、詐害行為取消訴訟は、詐害行為の当事者である債務者及び受益者を共同の被告として提起しなければならない。

(引用終わり)

問題2.

(平成8年度行政書士試験民法科目より以下引用)

 取消しの効果は、訴訟当事者である債権者及び受益者又は転得者だけではなく、訴訟に関与しない債務者についても及ぶ。

(引用終わり)

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正解は以下です。

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正解

問題1:妥当ではない。

 折衷説を採る判例理論では、取消訴訟においては、受益者・転得者の双方又は一方を被告とし、債務者を被告とすることはできないとしています。

 本問は、判例に照らして解答しなければなりませんので、債務者も被告とするという本選択肢の内容は、妥当ではないということになります。

問題2:妥当ではない。

 判例理論は、債務者を被告とせず、また、取消の効果も、逸出された財産を回復するに必要かつ十分な範囲内で取消しの効果を生じさせれば足りる(取消の相対的効力)としており、

当該理論に基づけば(つまり判例に照らせば)、取消訴訟によって、詐害行為が取消されたとしても、債務者と受益者ないし転得者との関係においては、財産の譲渡は有効のままとなります。

 より詳しい解説は以下の当メルマガバックナンバーでご確認のほど宜しくお願いします。

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