大阪:佐々木行政書士・マンション管理士事務所ブログ

法務・会計・心理学の1級資格を有する、ビジネス・暮らしの総合アドバイザー

2007年07月

大阪・寝屋川の行政書士・マンション管理士・FPです。東京商工会議所主催ビジネス実務法務検定試験(R)1級・日商簿記1級・日心連心理学検定(R)特1級の3つの1級資格を保持する、おそらく日本で唯一のトリプル1級ホルダーの行政書士だと思います。多角的な視点から思考することができる総合的なサポーターを目指しています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

お問い合わせは、E-MAIL  fwkt0473@mb.infoweb.ne.jp  まで

行政書士・マンション管理士・1級建設業経理事務士 佐々木 賢 一

(商工会議所認定 ビジネス法務エグゼクティブ(R)・日心連心理学検定(R)特1級認定者(第16号)・日商簿記検定1級認定者・FP)

大阪府行政書士会所属(会員番号4055)・大阪府行政書士会枚方支部所属

Website: http://sasakioffice.la.coocan.jp/

ネーミングも大事?

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 社会権的側面を持つ生存権の法的性質については、

大きくわけて、

プログラム規定説と

法的権利説という

2つの考え方がありました。

 なお、プログラム規定説によっても、

自由権的側面を持つ生存権

(「健康で、文化的な最低限度の生活を営めないほどの重税を課して、大衆を赤貧生き地獄にさせるな!」等の面)

は認められ、それを積極的に侵害する国の具体的措置に対しては、国民は当該措置の違憲無効を主張できるとされています。

 また、法的権利説によれば、具体的法律(例:生活保護法)が立法されると、当該法律が裁判規範となるため、

当該具体的法律の定める保護基準又は同法律に基づき行政庁が設定した保護基準が不当に低い場合は、

当該保護基準は違憲となりうることになるし、

さらに、同具体的法律を廃止し、又は不当に保護基準を低くした場合も、

そのような措置は自由権的側面の生存権を侵害するものとして、違憲無効とされ得るものと考えられています。

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 さて、法的権利説は、さらに、抽象的権利説、具体的権利説(立法不作為違憲説)等に考え方がわかれます。

 抽象的権利説は、

「憲法25条1項は、立法者に対し、立法その他の措置を要求する権利を規定したもの」

で、国にそれに対応する法的義務を課しているとするものです。

 そして、それを受けて国が具体的な法律を立法した場合は、これを根拠に国民は裁判所に救済を求めることができるが、

具体的な法律が立法されていない場合には、憲法25条1項を直接の根拠として裁判所に救済を求めることはできないとします。

(つまり、財産権(損失補償請求権)のような具体的権利ではないということです。)

 なぜ抽象的権利説では、生存権を具体的権利(憲法規定のみを根拠として裁判所の救済を受けられる権利)とは考えないのでしょうか。

 これは、情報開示請求権と損失補償請求権との違いの場合と同じロッジック(論理)になります。

 行政情報といっても、外交・国防等の国際問題になるような情報や個人のプライバシーに関する情報等があるわけで、

これらのうちどこまで開示していいのかということは、極めて政治性の高い問題であり、政治素人の裁判所が勝手に選んで

「これ、開示していいよ〜。」

とかされると困るということでしたね。

 政治の世界でよく話し合って、情報公開法という法律を作り、その中でここまで開示してもいい、ここからはダメだという線引きをしなければならないということです。

 法律もないのに、勝手に裁判所が、

「大丈夫!憲法の規定を根拠として開示請求できるからね。じゃあ、防衛省さん、自衛隊のレーダーを設置している場所に関する情報を国民に全部開示してあげてください!」

とかすると

「オイオイ!裁判所なにしてくれるの!君ら、外交や国防のことな〜んにも知らないし、そもそも国民から選挙で選ばれてなったわけでもないのに、なにめちゃくちゃなことしてるんだ!」

となるわけです。

 だから、表現の自由から導き出される情報開示請求権は、「抽象的権利」、具体的法律がなければ裁判所の救済は求められないということでした。

 対して、補償請求権は、そういうような政治的な問題には関係せず、単に金額の問題なので、裁判所でも判断できる、だから具体的権利だということでしたね。

 生活困窮者の救済方法には、いくつものやり方があります。

 現金を渡すという方法もあれば、食料を支給する、着る物を支給する、住む家を提供する、職業訓練を受けてもらう等など色々な方法があるわけです。

 そして、これらのうちから、社会的・経済的状況から考えてどれが望ましい方法であるのかを考えて選択するのは政治の仕事です。

 こういうことを考える資格がないともいえる裁判所に勝手に決めてもらってはいけないわけです。

 国会が、政策的・専門的判断を行なって、立法をもって決める問題です。

 だから、救済を受けるためには具体的立法が必要で、憲法25条を直接の根拠として救済を求めることはできない、

すなわち、生存権は抽象的権利であるということになるわけです。

 このような理由により、現在、「生存権が具体的権利である」と言い切る人はほとんどいないといってもよいことでしょう。

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 法的権利説によるとしても、生存権は抽象的権利であるとするのが通説ということになります。

 また、抽象的権利説では、生存権を具体化する趣旨の法律が存在しない場合であっても、当該立法不作為の違憲性を確認する訴訟を提起して争うことはできないとされています。

 裁判所が生存権につき広範な立法裁量が認められるはずの国会に対して、

「生存権に関する立法をしていないのは違憲である。だから、作りなさい。」

ということは、事実上、裁判所が法律を制定していることと同じになります。

国会が唯一の立法機関(憲法41条)であるのに、なんで裁判所がそんなふうににでしゃばるの?

三権分立に反しない?ということになっちゃいますよね。

 だから、抽象的権利説では、生存権を具体化する趣旨の法律が存在しない場合であっても、当該立法不作為の違憲確認訴訟をできないとするんです。

 ところが、「いや、生存権に関する立法不作為の違憲確認訴訟はできる。」と考える説があります。

 これが、「具体的権利説(立法不作為違憲説)」です。

これ、ネーミングが非常に悪いです。

 法律なんかなくても、憲法25条の規定を直接の根拠として裁判所に救済を求めることができる(すなわち、一般的な意味での具体的権利)といっているわけではないんです。

 それはできないけれども、立法不作為があった場合には、違憲確認訴訟ができるといっているんですね。

 でも、ネーミングが「具体的権利説」。

 だから、まぎわらしくて、よく誤解される説です。

立法不作為違憲説の方がわかりやすいだろうということで、括弧して立法不作為違憲説としているのですが、他のテキストなんかには、「具体的権利説」って書いてあります。

 そういう非常に名称が紛らわしい学説ですから、注意が必要ということになります。

 この学説のネーミングに翻弄されると、抽象的権利・具体的権利の区別そのものを混乱させ、わからなくさせてしまう危険性があるからです。

 そういう意味で、

非常にデンジャラスな学説名であると思います。(≧∀≦;)

 具体的権利説(立法不作為違憲説)は、

生存権規定は、憲法上の権利として権利主体・内容・規範の名宛人等内容がはっきりしていて、

(「ちゃんと「権利」って書いてあるし、「健康で文化的な最低限度の生活」等の条文上の文言は、結構明確)

立法権及び司法権を拘束(憲法は最高法規、基本的人権は不可侵だか拘束できると解します)できるほどの明確性を憲法25条1項は持っているということを理由としています。

 しかし、裁判所が国会に対して、

「生存権に関する立法をしていないのは違憲である。だから、作りなさい。」

ということはできないと解するのが一般的な考えなわけですから、

立法不作為違憲判決を国会に強制できないとすると、

当該立法不作為の違憲確認訴訟の意味がなくなり、ゆえに具体的権利説(立法不作為違憲説)自体の意味もないのではないかということになってしまいます。

 そういうことですから、「具体的権利説(立法不作為違憲説)」を支持する人は非常に少数です。

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生存権

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 一時期、下流社会という本がベストセラーになっていました。

 今も、格差社会という言葉が流行っていて、今度の参議院選挙でもこれがひとつの争点になっているものと思います。

 究極の格差社会になった場合、つまり、ごく一握りの者が富を独占し、多数が貧困にあえぎ、生き地獄のような毎日を送るようになった時、どういうことがおこるでしょうか?

 赤貧の人達は、どうせ生きていても地獄のような日々が待っているだけですから、生きるも死ぬも一緒、ならば、死を決して立ち上がるということで、共産主義革命等の革命を決起するに決まっています。

 こうなると、富を独占していたお金持ちの人達も血祭りに上げられ、いずれにしても、動乱の世の中になることでしょう。

 原始資本主義の基本原理は、自由放任主義(レッセフェール)でした。

 つまり、国家は社会政策、経済政策なんてしなくていい、赤貧の連中が増えたって、一時的なもので、ほっときゃあそのうち、よくなる(神の見えざる手:Invisible hand of Godって、

経済学者(但し、アダムスミスを祖とする初期古典派経済学者)もいってるんだから、

 泥棒やよその国が自国のブルジョワジー(有産階級・ようするにお金持ち)の大事な大事な財産を収奪しないように、

治安維持と国防だけやっときゃあいい(こういう国家像を「夜警国家」という)という感じの考え方が自由放任主義です・・。

 封建社会を打破し、市民革命を得て、資本主義体制を作っていった人達は基本的にはブルジョワジー達ですから、まあこういう発想になってもいたしかたない部分はあります。

 が、ほんとに自由放任のほったらかし夜警国家でやってみたら、予測が外れて古典派経済学者の言うとおりにならず、

あちらこちらに失業者が溢れ出して、

(昔は失業保険なんてものもないし、もちろん生活保護制度もありませんから、

今の失業者とは違って初期資本主義段階における失業者はまさに生きるか死ぬか状態まで追い込まれ、

そりゃあ、悲惨なものでした・・。)

ロシア等では冒頭に書いたような共産主義革命が本当に起きちゃって、

このままでは、共産主義の風が全世界に吹き荒れるという段階になってブルジョワジー達もはじめて気付いたわけですね。

「赤貧の連中をほったらかしにしていると、革命が起きて赤貧連中に財産を取り上げられ、それどころか我輩達ブルジョワジーの首がギロチンにかけられる・・。」

 ということで、もうそこまで共産主義革命の波がやってきていた、第一次世界大戦後のドイツにおいて、ワイマール憲法という憲法が制定され、ここで初めて社会権が規定されるということになったわけです。

 ちなみに、ワイマール憲法上で社会権的規定を行なっている条文は151条1項ですが、その内容は以下のようなものです。

(以下、http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/kinndaiknnpoiseiritu.htm より引用)

「経済生活の秩序は、すべての者に人間たるに値する生活を保障する目的をもつ正義の原則に適合しなければならない。この限界内で、個人の経済的自由は、確保されなければならない。」

(引用終わり)

 試験委員の石川教授(だと推測)は、ワイマール憲法条文に関する比較法学的問題を出したという前科があるので、この条文も確認しておいた方がいいかもしれません・・。

 社会権は、第二次世界大戦後、世界的に容認されるに至り、日本国憲法もその影響を受けて、25条以下に規定されることとなりました。

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 日本国憲法25条を確認してみましょう。

「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」
 
 問題は、このように規定される生存権が、どのような法的正確を持つのかということです。
 
 生存権は社会権であると通常考えられているのですが、自由権的側面もあり、「文化的な最低限度の生活を営めないほどの重税を課すな!」という性格もあるということをまず確認しておきましょう。
 
 次に生存権の社会権的な側面ですが、こちらについては、その法的性格について以下のような考え方にわかれます。
 
1.プログラム規定説
 
 この説はなんと、「生存権」なんて権利でも人権でもなんでもない!と言い切ってしまう、とてもファンキーな説です。
 
 25条1項には、「権利を有する」とわざわざ書いてあるのに、そんなこと一切無視して「権利でも人権でもない!」とやってしまうわけですから、カッコいいですね。
 
 この説では、25条は、単なる政治的スローガンみたいなもので、なるべくそういう社会になればいいね、それが理想だね!
 
でも、理想であって人権じゃあないんだよ、だから生存権の保障なんてしなくていいんだよ。
 
 だから君たちはがんばらなくてもいいんだよ、できることだけやればいいんだ、みたいな、なんか夜回り先生のようなことをいうわけです・・。
 
(この場合の君たちは、青春に悩む少年少女ではなくて国家ですが・・。)
 
 その理由として、「日本は資本主義国家なんだから、生活に困っても自分でなんとかする(自助の原則)するのが筋だ、
 
だから人権としての生存権なんて「必要」ない。競争して生き残れ、敗れた者は去れ!それが資本主義だ。」とまず「必要性」を否定します。
 
 そして、次に「生存権を人権として認めて保障すると金(予算)がかかるじゃあないか。
 
景気がよくて税収が豊富なときはいいけど、そうじゃあないときどうするの?
 
景気が悪いときほど、困窮する人が多くなるわけだから、生存権を人権として保障することは現実的ではなく「許容できない」」と「許容性」も否定するわけですね。
 
 
2.法的権利説

 
 このプログラム規定説に反対する「法的権利説」では、上記のような考えに対して、以下のように反論します。
 
a.プログラム規定説における生存権の必要性の否定に対して(実質的理由)

 
 冒頭に書いたように原始資本主義的夜警国家観を貫くと、餓死するか革命か!というような赤貧層が増えて、
 
まあ普通、餓死より一か八かの革命を選ぶだろうから、ブルジョアの皆さん、そうなるとギロチンにかけられちゃうよ!
 
 あんまり欲張りすぎて富を独り占めしちゃうと自らの首を絞めることになります。
 
だから、生存権を人権として保障した方が、ブルジョアの皆さんの身を守ることにもなる。
 
資本主義体制の下では、ほっておくと極端な格差社会になってしまうのは自明の理であり、だからこそ、「生存権」という人権が「必要」になってくる。
 
b.プログラム規定説における生存権の許容性の否定に対して(実質的理由)
 
 予算がどうのというけれど、予算よりも憲法の方が上なんだから、金がないからって、憲法がわざわざ「権利」と規定しているものにつき、無視するわけにはいかない。
 
予算は憲法に拘束されるわけだから、予算を理由に生存権の人権性をないがしろにすることはできない。
 
収入がないなら、増税する、不景気すぎて増税できないなら、金のある外国やら国際機関から借りればいいじゃあないか、やればできる!
 
だから、生存権を人権として認めることも「許容」される。
 
c.ダメ押し打(形式的理由)
 
 憲法25条1項には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む『権利』を有する。」と書いてあるじゃあないか。
 
『権利』ってはっきりかいてあるんだよ。
 
『権利』って・・。
 
 ということで、とてもファンキーなプログラム規定説は、あっさりと法的権利説にしてやられ、後者が通説となっています。
 
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 判例(最大判昭42.5.24:いわゆる朝日訴訟)は生存権の法的性質につき、どういっているのかというと、
 
「憲法25条1項は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定している。
 
この規定は、すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営み得るように国政を運営すべきことを国の責務として宣言したにとどまり、
 
直接個々の国民に対して具体的権利を賦与したものではない。」
 
 と述べ、プログラム規定説かのようなことをいっています。
 
 しかし、続いて、
 
「具体的権利としては、憲法の規定の趣旨を実現するために制定された生活保護法によつて、はじめて与えられているというべきである。」
 
 と書いてあるので、憲法を根拠として救済が認められる具体的権利ではないが、具体的立法を待って与えられる憲法上の抽象的権利ではあると読める余地はありますね。
 
 そう読めるなら生存権は人権であると解釈する余地があります。
 
 次に、

「生活保護法は、「この法律の定める要件」を満たす者は、「この法律による保護」を受けることができると規定し(2条参照)、その保護は、厚生大臣の設定する基準に基づいて行なうものとしているから(八条一項参照)、
 
右の権利は、厚生大臣が最低限度の生活水準を維持するにたりると認めて設定した保護基準による保護を受け得ることにあると解すべきである。
 
もとより、厚生大臣の定める保護基準は、法8条2項所定の事項を遵守したものであることを要し、結局には憲法の定める健康で文化的な最低限度の生活を維持するにたりるものでなければならない。」
 
 と述べているのですが、
 
「厚生大臣の定める保護基準は・・憲法の定める健康で文化的な最低限度の生活を維持するにたりるものでなければならない。」
 
といっているわけですから、生活保護基準を担当大臣が定めるにあたっては憲法に規定に反してはならないと読めるので、
 
憲法上の生存権には法的意味があると解することができますね。
 
 しかも、
 
「何が健康で文化的な最低限度の生活であるかの認定判断は、いちおう、厚生大臣の合目的的な裁量に委されており、
 
その判断は、当不当の問題として政府の政治責任が問われることはあつても、直ちに違法の問題を生ずることはない。
 
ただ、現実の生活条件を無視して著しく低い基準を設定する等憲法および生活保護法の趣旨・目的に反し、
 
法律によつて与えられた裁量権の限界をこえた場合または裁量権を濫用した場合には、違法な行為として司法審査の対象となることをまぬかれない。」
 
と判例は述べ、「憲法の趣旨・目的に反し、裁量権を逸脱ないし濫用した場合は違法行為として司法審査の対象になる」といっています。
 
 つまり、裁判所が違憲審査もできるといっているわけですから、25条に一定の場合の裁判規範性も認めているということになります。
 
(ちなみに、この判例では、生活保護を受けていた人が少しだけ兄から仕送りをもらうようになり、
 
「じゃあ、もう大丈夫だね。生活保護費打ち切るからね。」
 
とされてしまった件につき、生活扶助を打ち切ったことは行政の裁量権の範囲内であり違法ではないと結論づけています。)
 
 ということで、判例の立場はプログラム規定説的な面もあるが、純粋なプログラム規定説ではなく、法的権利説的な面もあるという理解でよいかと思います。
 
 なお、法的権利説は、さらに
 
1.抽象的権利説、
 
2.具体的権利説(立法不作為違憲説)
 
にわかれるのですが、これについては次回に・・。

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憲法問題(財産権総合)

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 さて、今回は前回までの内容を問題で確認してみたいと思います。

(平成10年国家公務員2種試験憲法科目より以下引用)

 財産権の補償に関する次の記述のうち、判例に照らし、妥当なのはどれか。

1.ため池堤とうに農作物を植え又は建物等を設置することを禁止することは、財産上の権利に著しい制限を加えるものであるから、当該堤とうを使用しようする権利を有する者に特別の犠牲を強いるものであって、憲法第29条第3項の損失補償を必要とする。

2.憲法第29条第3項の「公共のために用いる」というのは「公共の福祉」よりは狭い概念であるから、同項は公共事業のためにこれに必要な土地を買収するような場合に関する規定であって、自作農創設特別措置法による農地買収のように買収された農地が特定の者に売り渡される場合は、これに該当しない。

3.土地収用法における損失の補償は、特定の公益上必要な事業のために土地が収用される場合に、その収用によって当該土地の所有者等が被る特別の犠牲の回復を図ることを目的とするものであるから、完全な補償、すなわち収用の前後を通じて被収用者の財産価値を等しくならしめるような補償をなすべきである。

4.憲法は正当な補償と規定しているだけで、補償の時期については言明していないが、補償が財産の供与と交換的に同時に履行されるべきことは憲法の保障するところであると解されるから、政府が食糧管理法に基づき個人の産米を買い上げるに当たって供出と同時に代金を支払わないことは憲法第29条に違反する。

5.財産権に課された犠牲について損失補償を請求するには法令の明文規定を必要とするが、他方、正当な補償なくして私有財産に特別の犠牲を課すことは許されないから、私有財産に特別の犠牲を課すにもかかわらず、損失補償の規定のない法律は憲法第29条第3項に違反し無効となる。

(参考)憲法

第29条第3項「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。」

(引用終わり)

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正解は以下です。

| 

正解3

1について

 自分の土地であっても、洪水の原因となるような使い方をする場合は、それは財産権なんかではない、権利ではない、人権でもない、保障されなくてもしかたないと、ワイルドに判例は述べておりましたね。

 人権でもなんでもないわけですから、ため池堤とうを使用する財産上の権利行使を全面的に禁止したとしても、

補償なんてする必要は全くないとするのが判例(最判昭38.6.26)の考えなので、補償を必要とする選択肢1は妥当ではありません。

2について

 29条3項で、あらゆる私有財産の剥奪、制限が可能であると解する立場(広義説)が判例・通説の立場でしたね。

一見するとみんなのためではなく、

特定の人のためにしかならないような場合でも、私有財産の剥奪等が可能であると考えるのが広義説でした。

 自作農創設特別措置法による農地買収、つまり「農地改革」のような場合は、地主から土地を安値で取り上げて、同じく安値で小作農に売り渡すことも可能であるわけです。

 一見、小作農しか得してないように見えるのですが、それにより農作物の増産がはかられ、間接的に公共のためになっているわけですから、これはOKなわけです。

 よって、「買収された農地が特定の者に売り渡される場合はこれに該当しない」とする選択肢2は妥当ではありません。

3について

 判例は、「完全補償説」が原則、農地改革のような特殊な場合にのみ例外的に「相当補償説」に立つことを認めるとしているものと思われます。

 農地改革ではない、土地収用法における損失の補償は、完全な補償、すなわち、収用の前後を通じて被収用者の財産価値を等しくならしめるような補償が必要であるとするのが判例(最判昭48.10.18)の立場です。

 よって、選択肢3は妥当であり、本問の正解ということになります。

4について

 憲法は補償の時期についてはすこしも言明しておりません。なので、補償が財産の供与と交換的に同時に履行されるべきことは、憲法の保障するところではないと判例(最判昭24.7.13)は解しております。

 よって、供出と同時に代金を支払わなければ憲法29条に違反するとする選択肢4は妥当ではありません。

5について

 「法令に補償の規定がなくても、金が欲しけりゃ、憲法29条3項を直接の根拠として、金をもらうことはできるんだよ。

金はもらえるという形で救済されるのだから、砂利採取の操業を中止すべきだ。

だから、法令に補償規定がないので違憲で、無罪だという主張は甘い!そんなものなくても、合憲だ!」

 というのが、判例(最判昭43.11.27)の立場でしたね。

 ところが、選択肢5は、「損失補償の規定のない法律は憲法に違反し、無効となる」としているので妥当ではありません。

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名取川事件(最大判昭43.11.27)

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 仙台市に名取川という川があって、昔その名取川付近の土地(仮にA土地とします)を借りて、砂利の採取をしていた人(仮に甲とします)がいました。

 (なお、この付近で砂利を採取していたのは甲さんだけだったようです・・。)

 その後、A土地が河川付近地制限令という法令により河川付近地に指定されました。

 これに指定されてしまうと、砂利の採取ができなくなってしまうんですね。

 無視して採取を続けるとお縄になってしまいます。

 甲さんは多額の資金を投入し、この砂利採取事業に人生をかけてたものと思われるのですが、ここで事業を辞めるわけにはいかないと考えたのか砂利の採取を続けたわけです。

 そうすると、当然河川附近地制限令違反となるわけで、甲さんあえなくお縄となり、起訴されてしまったというのがこの事件の概要です。

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 甲さん側は裁判で、河川附近地制限令4条2号の制限は、特定の人に対し、特別に財産上の犠牲を強いるものであり、

よって、この制限に対しては正当な補償をすべきであるのにかかわらず、その損失を補償すべき何らの規定もなく、

逆に、同令10条によって、同制限の違反者に対する罰則のみを定めているのは、憲法29条2項に違反して無効であり、

無効な法令の違反行為で罰せられるなんていうことはないんだから、無罪だと主張したわけです。

 この主張に対し、最高裁は、「この種の制限は、公共の福祉のためにする一般的な制限であり、原則的には、何人もこれを受忍すべきである。」とまずしています。

 となると、甲さんの犠牲は特別の犠牲ではないわけですから、補償なんかいらず、河川附近地制限令に補償規定がないからといって憲法違反とかにはならないはずですね。

 つまり、甲さんの主張は崩れてしまうわけです。

 が、最高裁は続けて、A土地附近で砂利採取をしていたのは甲さんだけであった、

つまりA土地が河川附近地に指定されたことによって、大損しているのは、甲さんだけであるという事情を考慮にいれて、

「公共のために必要な制限によるものとはいえ、単に一般的に当然に受忍すべきものとされる制限の範囲をこえ特別の犠牲を課したものとみる余地が全くないわけではない」

とし、甲さんには特別の犠牲を課したとみる余地があるとしています。

そして、「本件被告人の被つた現実の損失については、その補償を請求することができるものと解する余地がある。」とも述べています。

 とするならば、やっぱり河川附近地制限令には補償規定がいるんじゃないか、補償規定がないからって補償もせずに、

砂利採取を続けたからといって甲さんをお縄にしちゃうのはまずいのではないかということになるわけですけれども、

判例は、

「同令4条2号による制限について同条に損失補償に関する規定がないからといつて、同条があらゆる場合について一切の損失補償を全く否定する趣旨とまでは解されず、」

「本件被告人も、その損失を具体的に主張立証して、別途、直接憲法29条3項を根拠にして、補償請求をする余地が全くないわけではないから、」

「単に一般的な場合について、当然に受忍すべきものとされる制限を定めた同令4条2号およびこの制限違反について罰則を定めた同令10条の各規定を直ちに違憲無効の規定と解すべきではない。」

として憲法違反ではないと判示しました。

つまり、「同法令に補償の規定がなくても、金が欲しけりゃ、憲法29条3項を直接の根拠として、金をもらうことはできるんだよ。

金はもらえるという形で救済されるのだから、砂利採取の操業を中止すべきだった。

だから、この法令に補償規定がないので違憲で、無罪だという主張は甘い!」

という理屈を考え出したわけです。

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 例えば、表現の自由の一部だと考えられる知る権利ないし情報開示請求権は、具体的立法(情報公開法等)がなければ、憲法の規定を根拠として、行政に対して情報開示を求めることはできません。

 なぜなら、行政の持つ情報のどこまでを情報開示できるのかということは、極めて政策的な問題であり、裁判所が勝手に決めるわけにはいかないからです。

 裁判所に、「情報開示請求権は憲法により認められる。よって、防衛に関する情報であろうがなんであろうが、開示しなさい!」なんて勝手に決められたら困りますよね・・。

 外交、国際情勢、防衛問題等に関し素人であるはずの裁判官が何するものぞということになるわけです。

 裁判官に勝手に防衛機密の開示を認められてしまって、色々と防衛問題上や外交上まずいことになると非常に困るわけです。

 だから、こういう問題については政治の世界で議論して具体的な法律を作ってからじゃあないと開示請求は認められないということになります。

(このような権利、つまり憲法の規定だけを根拠に裁判所の救済を求めることができない、

具体的な法律がなければ裁判所の救済が受けられないというものを「抽象的権利」といいます。

対して憲法の規定のみを根拠として裁判所の救済を受けられるものを「具体的権利」といいます。)

 しかし、補償の問題は単に金額の問題で、難しい政策的な問題は絡んでこないわけです。

 外交問題や防衛上の問題も起こらない。

 よって、裁判官が「法律に補償の規定がなくても、憲法29条3項を根拠にこの場合は補償をしなければならない。金額はいくらいくらで・・。」という判断ができるわけです。

 ですから、具体的立法がなくても憲法を根拠に補償できると判断しても許容されるということになるわけですね。

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憲法29条3項

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 憲法29条3項は以下のように規定しています。

「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」

 そのまま読めば、公共のために必要がある場合は、金を払えば、私有財産を取り上げることができるということですが、

これだけでは、

1.公共のために必要がある場合とは具体的にどういう場合か?

2.金を払えばということだけれども、具体的にいくら払えばいいのか?

等が全然わかりませんね。o(-_-;*)

 憲法は条文数が少ないために大雑把なことしか定めておらず、

条文だけ読んでも、アバウトすぎてなんのことかよくわからないものです。(^.^;

 だからこそ、憲法条文を解釈し、その意味を明らかにしようとする「判例」や「学説」等が重要になってくるわけです。

(行政書士試験においてももちろんそうです。)

 さて、1.については、

間接的にでも公共の利益達成のために必要であれば「公共のため」となり、

あらゆる私有財産の剥奪、制限が可能であると解する立場(広義説)が判例・通説の立場です。

 道路やダムを作るために、ある人の私有財産を取り上げる。

 作った道路やダムは直接的にみんなに使われるものとなりますね。

 こういう場合だけではなく、

一見するとみんなのためではなく、

特定の人のためにしかならないような場合でも、私有財産の剥奪等が可能であると考えるのが広義説です。

 例えば、大地主から農地を取り上げて、小作農に安い値段で分け与える。

 農地改革ですね。

 これ、一見すると得しているのは小作農の方々だけのように見えます。

 こういうのも公共のためになるのだと考えるわけです。

 なぜなら、農地改革を行なうことにより、小作農の方々は、

「これからはこの田は自分のものだ!小作料を払わなくていいんだ!がんばればがんばるほど、自分の収入になる。これからは地主のためではなく、自分のために働けるんだ!がんばろう!」

となって、頑張るだろう、

そうなれば農作物の生産が増えて、結果、国民全体も豊かになる、

ゆえに間接的に公共の利益となっている、だから、大地主から土地を剥奪し、小作農に安い値段で払い下げすることも、「公共のために用いる」ことになる。

 このように考えたりするのが広義説ということになります。

(逆に、ダムや道路を作る場合のように直接的にみんなのためになる場合にしかダメで、しかもあらゆる財産の剥奪・制限ができるものではなく、収用しかできないと考える考え方を「狭義説」といいます。)

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 また、

そういう形で私有財産の剥奪等をした場合に補償が必要とされるのは、「特別な犠牲」が発生したときだけであると考えられています。

 財産権という人権にも、内在的制約があると考えられています。

 そして、その内在する制約に基づき制限する場合は「特別な犠牲」ではないので、

補償は必要ないが、

当該内在的制約を超えて、「特別の犠牲」を強いる場合には補償が必要であるとするのが通説的な考え方です。

 では、「特別の犠牲」とは具体的には何かということですが、

判例の立場に近い考え方では、

一般を対象とする制約か、特定の人のみに対する制約か(形式的基準)

財産権に内在する制約か、あるいはそれを超え、そして財産権の実質あるいは本質を侵す強度な制約か(実質的基準)

を総合的に判断し特別の犠牲か否かを判断するとします(形式・実質2要件説)。

 ただ、形式的基準の判断は困難なので、実質的基準のみを用いて判断すればいいという説(実質要件説)も有力な説です。

 実質的基準を用いる例として、自動車を持つのであれば、車庫を持てという制約を考えて見ましょう。

 車庫なくして自動車を持てるとしちゃうと、そこら辺に車を止めまくる輩がたくさん出てきて、大勢の人に大迷惑をかけることになりますね。

 車を持つならガレージを持つ、そうでなければ車を持つ資格はない、こんなの当たり前のことですから、内在的制約であると考えるわけです。

 とするならば、特別の犠牲ではないので、補償する必要もない、こういう風に判断するということです。

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 次に2.を考えみましょう。

 補償が必要だとして、実際にいくら払えばいいのかということですね。

 財産権を剥奪・制約したことによって発生するすべての損失を補償しなければならないとする考え方を「完全補償説」といいます。

 対して、農地改革のときのように、大地主から安い値段で土地を取り上げ、

(この改革を行なったのは戦後まもなくの頃のことであり、しかも大規模な改革ですから、土地を取り上げた地主全員に完全補償をすることは財政的にも到底無理だったわけです。)

小作農に安い値段で分配する場合のように、

そういう政策の必要性、社会・経済情勢等をも考慮に入れて、

相当または合理的であると思われる額を補償すれば足りるというような考え方を「相当補償説」といいます。

 他にも「折衷説」・「独占財産・生存財産区別説」等の少数説もありますが、まあ行政書士試験においては、「完全補償説」と「相当補償説」の2つぐらいを理解しておけば十分かと思います。

 判例は、「完全補償説」が原則、農地改革のような特殊な場合にのみ例外的に「相当補償説」に立つことを認めるとしているものと思われます。

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奈良県ため池条例事件

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 憲法29条2項は以下のように規定しています。

「財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。」

 これは、法律により財産権に対して制限を課すことができるというように読めますね。

 財産権が法律により制限できるというのはまあいいとしましょう。

 なぜなら、

 「いやだ!財産権は不可侵だ!所有権は絶対だ!制約など認めん!」

 というのなら、国民の皆さんが財産権の制約が薄い法律を作ってくれそうな人に投票し、財産権はなるべく制約しないという法律を国会で作ってもらったら済む話ですね。

 つまり、民主的コントロールを及ぼすことができるわけですから、だから、財産権の法律による制約はまあいいわけです。

 逆に考えて、29条2項は、権力による財産権制約に民主的コントロールを及ぼすことができるようにということで、「財産権の内容は法律で定める」としていると解釈することもできます。

 ということで、「法律」で財産権を制約することができるということについては、まあいいとして、

この条文の問題点は、「では条例で財産権を制約することはできるのか?」というところにあります。

 憲法29条2項は明文で「財産権の内容は・・「法律」で定める。」と書いてあるわけですから、条例で規制することはできない、

仮にできるとしても、その前に法律の方で、「これこれの財産権については条例で規制してもよい。」というような個別的委任が必要な気もしますね。

 だいたい、財産(権)は日本全国で取引の対象となり、北海道の物が沖縄の人に売られていったりするわけですから、

北海道ではある財産権に関し制約はないにもかかわらず、沖縄では制約があるとなると不便ですよね。

 となると、財産権の制約をするのなら、法律で全国一律的に制約した方がよいのではないかとも考えられます。

 上記のような考え方を「否定説」といいます。

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 対して、

「いや、条例だって、選挙で選ばれた地方議員達が地方議会で議決して作るものなのだから、条例により法律の委任なしに財産権の制約をしたとしても、民主的コントロールが及んでいるのだから、憲法29条2項の趣旨に反しない。」

というような考え方を「肯定説」といいます。

 その「形式的理由」として、

1.憲法94条は以下のように規定する。

「地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。」

2.そして、この94条の規定は以下の41条の例外規定である。

「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。」

 また、条例は住民に直接選挙された地方議会によって制定されるものであり、民主的基盤に立っている(民主的コントロールが及んでいる)ので、実質的には法律と変わらず、ゆえに条例で財産権を制約することは「許容」される。

 そして、「実質的理由」として、

否定説では、財産権制約規定は全国一律の方がいいというけれども、実際は地方の事情に合わせて制約する「必要性」がある。

 例えば、バブル期のように都心の地価だけが異常に上がるというようなことになった場合に、都市部だけ土地取引を制限する「必要性」があるといったような感じですね・・。

 こういう場合に、都市部の地方公共団体条例等によって財産権を制約する条例が「必要」になってくるということです。

 さらに、条例により、経済的自由権よりも優越すると考えられている精神的自由権(二重の基準論)を制限することが「許容」されているわけだから、当然に経済的自由権たる財産権を条例により制限することも「許容」されるとも考えられます。

 そして、結論として、法律の授権なしに条例により財産権を制約することができるとするのが「肯定説」です。

 以上は学説上の議論なのですが、では判例はどう考えているのでしょうか?

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 判例(最大判昭38.6.26:いわゆる奈良県ため池条例事件)は、ため池の堤とう(川の堤防の池版)部分となっている場所で農作物の耕作をすることを一律禁止した「条例」が29条2項に反しないかどうかが争われた事件で以下のように判示しています。

(カッコ書きの部分が判旨。それ以外は筆者のコメント)

 「ため池の堤とうを使用する財産上の権利を有する者は、本条例一条の示す目的のため、その財産権の行使を殆んど全面的に禁止されることになるが」

 当該条例に従うと、自己の土地であっても堤とう部分となっている場合は、その部分につき、その使用が全面的に禁止されちゃうんですね・・。

「それは災害を未然に防止するという社会生活上の已むを得ない必要から来ることであつて」

 自分の土地だからといっても、堤とう部分で耕作されちゃうと、堤とうの地盤が緩んで大雨が降ったりしたら、洪水になってしまう可能性があります。

 堤とう部分で耕作したことによって、洪水になっちゃったら、大勢の他人に大迷惑をかけることになりますね。

 他人の人権を侵害することになる。

 つまり、ある人の財産権という人権と、当該財産権を主張する人以外の人の人権との衝突になるわけです。

 人権と人権が衝突した際の調整機能を果たすのが「公共の福祉」でしたね。(一元的内在制約説) 

 ですので、こういう場合は、「公共の福祉」により、財産権の制約が行い得るということになります。

「ため池の堤とうを使用する財産上の権利を有する者は何人も、公共の福祉のため、当然これを受忍しなければならない責務を負うというべきである。」

 ということで、堤とう部分に土地を有する人の財産権は、災害を防止し、他人の人権を擁護する必要性がある場合には、

制約されてもしかたないし、それをがまんしなければならない責務を負うというようなことをいってます・・。

「すなわち、ため池の破損、決かいの原因となるため池の堤とうの使用行為は、憲法でも、民法でも適法な財産権の行使として保障されていないものであつて憲法、民法の保障する財産権の行使の埒外にあるものというべく」

 自分の土地であっても、洪水の原因となるような使い方をする場合は、それは財産権なんかではない、権利ではない、人権でもない、保障されなくてもしかたないと、ワイルドに言い切っています。(゚▽゚;)

「従つて、これらの行為を条例をもつて禁止、処罰しても憲法および法律に牴触またはこれを逸脱するものとはいえないし、また右条項に規定するような事項を、既に規定していると認むべき法令は存在していないのであるから、これを条例で定めたからといつて、違憲または違法の点は認められない。」

 洪水を誘発するような土地使用は、人権でもなんでもないんだから、法律で禁止しようが、条例で禁止しようが、政令で禁止しようが、通達で禁止しようがなにしたっていいんだとばかりの言い草で、ここもワイルドでいい感じですね。o(^o^)o

 よって、条例で禁止したところで、違憲でもなんでもないとしています。

「なお、事柄によつては、特定または若干の地方公共団体の特殊な事情により、国において法律で一律に定めることが困難または不適当なことがあり」

「その地方公共団休ごとに、その条例で定めることが、容易且つ適切なことがある。」

 この部分は肯定説における実質的理由と同じような理由になっています。

「本件のような、ため池の保全の問題は、まさにこの場合に該当するというべきである。」

そして、結論として、
 
「それ故、本条例は、憲法29条2項に違反して条例をもつては規定し得ない事項を規定したものではない。」

ということになるということですね・・。

 ようするに、判例は災害の原因となるような土地使用は認めない、そういう土地使用方法は条例であろうが法律であろうが禁止できるという理論で条例による禁止を認めています。

 肯定説は、民主的コントロールが及んでいるので、条例による禁止が認められるということでしたね。

 このような、判例とそれ以外の考え方(少数意見・学説等)の差異をしっかりと理解しておくことによって、昨年度の問題3や問題5のような問題にも対応できるようになるわけです・・。

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憲法正誤問題(財産権)

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 さて、今回は前回の内容を正誤問題で確認してみたいと思います。

(憲法正誤問題)

 以下の記述は、憲法の規定及び判例に照らして妥当であるか否か。

(平成9年国家公務員1種試験憲法科目より以下引用)

「森林法による共有林の分割請求権の制限は、社会経済政策上の積極目的規制ではなく、災害防止等を目的とする消極的規制であり、その立法目的との関係において合理性と必要性のいずれをも肯定することができないことが明らかであるから、違憲であるとするのが判例である。」

(引用終わり)

(憲法正誤問題終わり)

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正解は以下です。

| 

正解:妥当ではない。

 前回の記事をご理解頂いた方にとっては気抜けするぐらいに容易な問題ではないかと思います。。

 判例は、森林法の共有林分割請求権制限規定は、積極(目)的規制、消極(目)的規制のいずれであるのかをはっきりと明示していません。

 にもかかわらず、消極的規制であると言い切っている点が妥当ではないということになります。

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森林法共有林事件

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 旧森林法(186条。現在は削除されています)には、共有森林につき持分価格の1/2以下の共有者の分割請求はできないという規定がありました。

 で、とある森林の共有者がこの規定によって自身の持分を自由に処分することができずに困ってしまって、

「そんな財産権の自由な処分を認めない森林法186条は、財産権を保障する憲法29条2項に違反して違憲である。」

として争った事件が森林法共有林事件です。

 さて、財産権も経済的自由権ですから、以前に確認した規制目的二分論による審査が妥当しそうです。

 つまり、当該規制が積極目的規制であるのか消極目的規制であるのかを判断し、前者であるとするならば明白性の基準で、後者であるとするならば、厳格な合理性の基準で合憲性の判断するというアレですね・・。

 ところが、この森林法共有林事件において最高裁は、森林法による規制はどちらの規制であるのかをはっきりと明示していません。

 また、規制目的二分論に基づいて判断したのか否かもよくわからないという内容の判示になっています。

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 この点につき、諸説あるのですが、ある説によると、本件は、森林法の規制を消極目的規制に非常に近い積極目的規制であると考え、

〔榲が公共の福祉に合致するか否か、そして

⊆蠱覆旅舁性及び目的手段の合理的関連性、

手段の必要性を非常に丁寧に審査して判断する

という審査基準を用いて審査したものであるとしています。

実際の判例(最大判昭62.4.22)では、本件に関する審査は、

 「財産権に対して加えられる規制が憲法29条2項にいう公共の福祉に適合するものとして是認されるべきものであるかどうかは、

規制の目的、必要性、内容、その規制によつて制限される財産権の種類、性質及び制限の程度等を比較考量して決すべきものであるが、

裁判所としては、立法府がした右比較考量に基づく判断を尊重すべきものであるから、

立法の規制目的が前示のような社会的理由ないし目的に出たとはいえないものとして公共の福祉に合致しないことが明らかであるか、

又は規制目的が公共の福祉に合致するものであつても、

規制手段が右目的を達成するための手段として必要性若しくは合理性に欠けていることが明らかであつて、

そのため立法府の判断が合理的裁量の範囲を超えるものとなる場合に限り、当該規制立法が憲法29条2項に違背するものとして、その効力を否定することができるものと解するのが相当である。」

とまず最初に述べ、本件財産権規制についてはこのような審査基準で判断するとしています。

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 そして、判例は、

ゝ貎肯嗚186条の立法目的については、

「森林の細分化を防止することによつて森林経営の安定を図り、ひいては森林の保続培養と森林の生産力の増進を図り、もつて国民経済の発展に資することにあると解すべきである。立法目的は、以上のように解される限り、公共の福祉に合致しないことが明らかであるとはいえない。」

とし、この点についてはOKだとしています。

⊆,法⊆蠱覆旅舁性及び目的との合理的関連性については

「森林が共有であることと森林の共同経営とは直接関連するものとはいえない。」

「したがつて、共有森林の共有者間の権利義務についての規制は、森林経営の安定を直接的目的とする森林法186条の立法目的と関連性が全くないとはいえないまでも、合理的関連性があるとはいえない。」

「共有物の管理又は変更等をめぐつて意見の対立、紛争が生ずるに至つたときは、各共有者は、共有森林につき、民法252条但し書(同条は旧森林法によっても適用が排除されていませんでした)に基づき保存行為をなしうるにとどまり、管理又は変更の行為を適法にすることができないこととなり、ひいては当該森林の荒廃という事態を招来することとなる。」

「森林法186条は、右のような事態の永続化を招くだけであつて、当該森林の経営の安定化に資することにはならず、森林法186条の立法目的と同条が共有森林につき持分価額1/2以下の共有者に分割請求権を否定したこととの間に合理的関連性のないことは、これを見ても明らかであるというべきである。」

と述べ、手段の合理性、目的との合理的関連性につき、否定しています。


手段の必要性については、

「森林法は森林の分割を絶対的に禁止しているわけではなく、わが国の森林面積の大半を占める単独所有に係る森林の所有者が、これを細分化し、分割後の各森林を第三者に譲渡することは許容されていると解されるし、

共有森林についても、共有者の協議による現物分割及び持分価額が過半数の共有者の分割請求権に基づく分割並びに民法907条に基づく遺産分割は許容されているのであり、

許されていないのは、持分価額1/2以下の共有者の民法256条1項に基づく分割請求のみである。」

「共有森林につき持分価額1/2以下の共有者からの民法256条1項に基づく分割請求の場合に限つて、

他の場合に比し、当該森林の細分化を防止することによつて森林経営の安定を図らなければならない社会的「必要性」が強く存すると認めるべき根拠は、これを見出だすことができないにもかかわらず、

森林法186条が分割を許さないとする森林の範囲及び期間のいずれについても限定を設けていないため、同条所定の分割の禁止は、「必要な限度を超える」極めて厳格なものとなつているといわざるをえない。」

と述べ、手段の必要性についても否定しています。

い修靴董結論として、

「森林法186条が共有森林につき持分価額1/2以下の共有者に民法256条1項所定の分割請求権を否定しているのは、

森林法186条の立法目的との関係において、

合理性と必要性のいずれをも肯定することのできないことが明らかであつて、

この点に関する立法府の判断は、その合理的裁量の範囲を超えるものであるといわなければならない。」

ゆえに、

森林法186条は、憲法29条2項に違反し、無効というべきであるとし、本件は違憲だという判断を行なっています。

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平成16年度行政書士試験記述民法

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  さてメルマガ24号では瑕疵担保責任を取り上げました。

 メルマガ24号を読み終わった方は、合わせて以下の問題を解いてみると、知識の定着を図れるものと思います。

 今回は、平成16年度行政書士試験記述式民法問題を解いてみましょう。

 現在の記述式とは形式が違うのですが、瑕疵担保に関する判例を確認する上では有益だと思います。

(平成16年度行政書士試験問題40より以下引用)

 次の文章は、最高裁判所の判決の一節である。これを読み、[A](漢字4字)および[B](漢字5字)に当てはまる最も適切な語を記入しなさい。

  「不特定物を給付の目的物とする債権において給付せられたものに隠れた瑕疵があった場合には、債権者が一旦これを受領したからといって、それ以後債権者が右の瑕疵を発見し、既になされた給付が債務の本旨に従わぬ不完全なものであると主張して改めて債務の本旨に従う完全な給付を請求することができなくなるわけのものではない。債権者が瑕疵の存在を認識した上でこれを履行として認容し債務者に対しいわゆる[A]責任を問うなどの事情が存すれば格別、然らざる限り、債権者は受領後もなお、取替ないし追完の方法による完全な給付の請求をなす権利を有し、従ってまた、その不完全な給付が債務者の責に帰すべき事由に基づくときは、[B]の一場合として、損害賠償請求権および契約解除権をも有するものと解すべきである。」
(昭和36年12月15日 最高裁判所第二小法廷判決)

(引用終わり)

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正解は以下です。

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正解: A 瑕疵担保 B 債務不履行

 本問の素材となっている判例の全文は以下のとおりです。

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/223825CBF749219349256A850031620F.pdf

(最判昭36.12.15 但し、PDFファイルです。)

 本問は、メルマガ24号をお読みになった方にとっては、さほど難しいものではないのですが、出題当時は、物議を醸し出した問題です。

 当時の行政書士試験用テキストや行政書士試験用の講座では、

瑕疵担保責任につき「法定責任説」の説明しかしていない場合が多く、

この判例についてもノー・マークだったため、解けなかった人、解けたとしても意味がわからなかった人がほとんどだったのではないかと思われます。

 法定責任説では、「不特定物」について瑕疵担保責任の適用を認めないわけですから、法定責任説しか知らない場合、本問のAに「瑕疵担保」が入るとは思いもよらないということになってしまうからです。

 Bについては、「債務者の責に帰すべき事由に基づくときは、〔B〕の一場合として」ということですから、

債務者の帰責事由を要件とする「債務不履行」であると推論することは可能です。

また、Aについては学説や判例理論を知らなくても、

民法上○○責任という場合は限られており、

過失責任、無過失責任、不法行為責任と債務不履行責任、瑕疵担保責任ぐらいですから、

「瑕疵」という言葉が出てきている話の流れ上、

不法行為や過失責任、無過失責任の話ではないということはわかるし、

債務不履行はBの解答であるから、じゃああとは、瑕疵担保しかないなあというような推論的解答は可能かと思われます。

 しかし、このような問題の本来の解き方は、上記のような一か八かの推論式ではなく、

ちゃんと、学説である法定責任説・契約責任説、そして判例を知っていてその上で考えるということではないかと思います。

 また、今の行政書士試験記述式は、本問のようなキーワードを挿入する問題ではなく、40字程度で書かなければいけない問題なわけですから、

推論式の一か八かが通用するような問題は少なくなり、きちんと関連知識がないと書くのが難しいということになります。

 法的思考力を問うとする現在の行政書士試験は小手先のテクニックやあやふやな暗記ではなく、真の理解が求められる試験であるということは今一度確認しておく必要があるかと思います。

本問に関するより、詳しい解説は以下の当メルマガバックナンバーでご確認のほど宜しくお願いします。。

http://blog.goo.ne.jp/houtekisikou2007/e/2e8032f0606931d4293e7ee3ce84e38e

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  さてメルマガ24号では瑕疵担保責任を取り上げました。

 メルマガ24号を読み終わった方は、合わせて以下の問題を解いてみると、知識の定着を図れるものと思います。

(平成15年国家公務員1種試験民法科目より以下引用)

 売買における瑕疵担保責任の法的理解としては、次の2説が考えられる。

(1説)

 瑕疵担保責任とは、特定物売買における目的物の瑕疵が売主の債務不履行責任を生ぜしめないことを前提に、当事者間の公平を図るため、法律が特定物の売主に対してのみ特別に負わせることにした責任である。

(2説)

 瑕疵担保責任とは、特定物・不特定物売買を問わず、目的物に「隠れたる瑕疵」があった場合に適用される一種の債務不履行責任である。

 これらの説について説明した次のア〜オの記述のうち、妥当なもののみをすべて挙げているものはどれか。

ア.1説に対しては、特定物売買における目的物の品質に対する買主の期待を軽視しており、現代の取引に適合的ではないとの批判が可能である。

イ.1説によれば、当事者間の公平を図るため、瑕疵担保責任に基づいて、解除や損害賠償だけでなく、瑕疵修補請求や代物請求を行なうことも当然認められる。

ウ.1説によれば、目的物に「隠れたる瑕疵」が存在した場合の解除権や損害賠償請求権の行使の期間は、特定物と不特定物とで異なることになる。

エ.1説によれば、瑕疵担保責任に基づく解除権や損害賠償請求権の行使は、債権の消滅時効の一般原則である10年の期間制限のみに服することになる。

オ.瑕疵担保責任に基づく損害賠償の範囲は、一般に2説の方が1説よりも限定されることになる。

1.アイ

2.アウ

3.イエ

4.アウオ

5.イエオ

(引用終わり)

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正解は以下です。

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正解:2

 1説は法定責任説、2説は契約責任説のことですね。

 メルマガでご説明したように、法定責任説に基づく場合、買主は売主に対して、修補請求や代物請求を行なうことはできないと解されます。

 とすると、選択肢イ.は妥当ではないとなり、正解選択肢の中には、イ.は含まれないということになります。

 となると、答えは2.か4.に絞られます。

 2.と4.の違いはオが含まれるか否かですから、次にオについて検討します。

 法定責任説に基づく場合は、

瑕疵担保責任に基づく損害賠償の範囲は、契約書作成費用等の信頼利益に限られ、

履行利益の賠償まで行なえないと解されるわけですが、

契約責任説に基づく場合は、信頼利益の範囲に限られないと解されます。

 よってオ.の記述は妥当ではなく、正解選択肢にオ.は含まれないため、残っている選択肢のうち、オ.の含まれていない2.が本問の正解となります。

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 ちなみに、ア.について見ると、法定責任説では、

特定物売買の売主は瑕疵ある目的物をそのまま引き渡せば完全履行を行なったものとされ、

また修補請求等も行え得ないというわけですから、買主の期待を軽視するという批判がはてはまるということで、妥当であると考えられます。

 ウ.については、法定責任説に基づき考えると、

特定物では瑕疵担保責任の問題となるため、行使期間は1年、

不特定物の場合は債務不履行となるので、行使期間は10年となり、

解除権や損害賠償請求権の行使期間は、特定物と不特定物とでは異なり、

よって選択肢ウ.は妥当であるということになります。

 エ.については、法定責任説に基づくと、瑕疵担保責任による解除権や損害賠償請求権の行使期間は上記のように1年となりますので、

よって選択肢エ.は妥当ではないということになります。

 

より、詳しい解説は以下の当メルマガバックナンバーでご確認のほど宜しくお願いします。。

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